女子刑務所あるある情報笠松編:心の雫Vol.14

お久しぶりです。 

ネーミングを替えたことで少し内容を探していました。笠松と固定化したため皆さんは何が知りたいのだろう? とあれこれ欲を出したのでしょう。
なかなかペンが進みませんでした。“心の雫”として個人的な想いを伝えるのは簡単なことだったのですが、“あるある情報”という面白、おかしい内容は、ハードルが高かったです。そういうことで内容面はイマイチですがその辺は大目に見てください。 

まず、3月のレクレーション大会開催についてです。
これはボールと玉入れ用の玉を使って黄カゴに入れる大会です。 

例年ですと、この時期にビンゴ大会などと銘打っての玉入れがありました。今年はドッジボールのボールが主体で点数を競うゲームでした。
練習日は風もなく、天候も晴れて気持ちのいい練習日和でした。点数も500点を超す結果で皆んなもう優勝気分でした。
しかし本番は前日の雨のせいでなのか、風速20m/秒以上の台風並みの風が吹いていました。 

私たちの工場はトップグループの10時半頃です。帽子がビュンビュン飛ばされる中、黄カゴは飛ばされないようにカゴの中に重しを入れ、後ろも突っかい棒をして、と厳重な防御対策がされています。広さの関係で、2工場ずつの参加で、玉の入った得点数で6つの工場が優勝を争います。 

試合が始まるとあまりの強風に、投げるボールは全部風に流されていきます。
そして、かろうじて入ったボールや玉も中の重しの玉にはじき返されます。点数は200点そこそこで散々の結果でした。 

私たちは10時半からでしたが、次は11時20分、その次は12時40分頃です。
風も時間とともに止んできたのでしょう。成績は後になるほど良く、私たちはビリの6位でした。
あまりの結果に誰もが呆然自失の体でした。そして誰もが傷口に触れないようオブラートに包んで封印しています。
かくいう私も相当なショックで3月の出来事を1か月遅れでやっと書くことができました。 

主催者である教育も、あまりの強風に失敗を悟ったことと思いますが、動き始めたゲームを中止することもできず、多くの思いが交錯するほろ苦い思い出となりました。 

 

次のニュースは4月と10月にある恒例の優遇発表です。最近の笠松は優遇が滅茶滅茶厳しく、3類が普通の状態です。
2類になるのは、職業訓練を卒業できた人と経理工場の中のひと握りの人たちだけです。
私の工場も昨年の10月に2類になった人は班長だからなったのではなく、職訓を卒業したからなっていたのでしょうか。
今回の4月はあっさり3類に落とされました。私は3類だったのですが、社会人基礎力という職訓に4か月ほど行ったため、2類に上がりました。 

しかし、この調子では、10月に3類に落とされることは確実で、喜びも半減します。
所詮、職訓のみの昇級では期間限定であり、寂しい評価です。
常日頃の生活態度や作業態度は優遇には反映されない現実にモチベーションは下がりっぱなしです。
次回に類が上がるかどうかは職訓の人選の時点でほぼ決まる、という不条理は他の施設でもそうなのでしょうか。 

 

三番目のニュースは3類以上の嗜好品についてです。
A・B・Cの中から選ぶことができ、3月までは、A・Bが500円以内、Cは医療制限のある人とか、あまり食べたくない人で、200円から300円のものが選べます。2月までAは通常の袋菓子と500mlのジュースなど、Bはシャトレーゼのお菓子類と200mlのパック飲料でした。 

しかし、3月はAもBもシャトレーゼからの選択でした。そして、アンケートが配られ私たちの意見を伝えることができました。
私も、そのアンケートでは袋菓子が無くなるのは残念だし、世の中が値上げ値上げでお菓子の購入ができないのであれば、700円くらいにアップしたらどうかと書きました。 

そして4月です。どうなることかと思っていましたら、今回は、AとBは共に袋菓子となり、Aが700円、Bが500円と金額によるセレクトとなりました。来月はシャトレーゼが戻ってくるかどうかはわかりませんが、質より量の私たちでした。 

 

短歌10首です 

  • 吹雪ゆく刑庭(にわ)の片隅山茶花が肩寄せ合いてひっそりと咲く 

  • なだれ落つ雪の音にて振り向けば番(つがい)の鳥は慌てふためく 

  • 早朝の裸木に居る冬ガラスみじろぎもせず空(くう)を見つめり 

  • 椿散る一樹の下の紅(くれない)をいまだ忘れじ生家の跡地 

  • 号令の響く廊下を見つめいる隣室飾る花のやさしさ 

  • 関西の荒ぶる言葉せめぎきて関東勢の力危うし 

  • 合唱の高き歌声響き来て離れ離れの子らと重ねり 

  • 青空に外の運動出でたれば淡くやさしき紫式部 

  • 故郷を離れる空は寂しげで我の心を引き止め騒ぐ 

  • 家族との別れ思えば日月(じつげつ)が石垣のごと三十余年(よとせ) 


    拘禁刑が令和7年から始まります。現在懲役刑を受けている私たちはそのままの刑とい う話も聞きます。
    もし、そうであれば作業は今のまま続行するのでしょうか。また、仮釈放が少なくなるとも聞きます。
    詳しい人がいましたら教えてください。 

 

A289さんの投稿

 

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