満期2週間前に強盗殺人容疑で再逮捕‼️22年刑期が延びました…そんな男の刑務所哀歌#12 ムショの中から裁判ウォッチ 安倍銃撃事件

ハバカリながらもコンニチハ。A325です。 
A325事件ですが、昨年「プリズンライターズ」全投稿の中で、閲覧数が1位だったと運営側から連絡をいただきました。 
嬉しさ・驚きとともに、拙文を読んでくださった方々、そしてどうしようもない悪筆原稿を大変な思いで文字起こししてくださっているスタッフのご尽力に深く感謝しています。 
これからも獄中の話題を中心に、シュールでユーモアな投稿を続けていきますので、どうかよろしくお願いします。 

さて今回は1月21日に一審判決が出た「安倍銃撃事件」。 
ムショの中の住民全員が刑事事件の元被告。世間を騒がせた重犯罪事件はムショ仲間の関心事の一つ。
しかも刑事事件に精通している猛者も多く(懲役5回目以上はゴロゴロいるし、なかには10回を越える者も…)、事件の内容から推察する量刑・情状酌量などは、テレビで訳知り顔で語るコメンテーターよりもはるかに高い。 


当然のようにこの事件の裁判に注目する者も多かったが、今回は被害者があの「安倍元首相」。
在任中に様々な「問題」(正確に言えば「犯罪」だろう)があっただけに、法廷の中で「旧統一教会」の問題を筆頭にどこまで追求されるのか見物だった。
しかしそっちの問題にはほとんど触れられなかったようだ。 
「刑事裁判はこんなモノ」と言ってしまえば終わってしまうが、A325が推察する理由は2つ。 

1つは「死刑回避」。
「元首相」の違法行為を理由に天誅(※てんちゅう)となれば、テロ行為と認定される。そのあたりが弁護人の戦略にあったと思われる。 
2つ目は「国政への配慮」。
おそらく非公開で行われた公判前手続のなかで、検察・弁護士・裁判所の三者が上記2点を忖度し、うまいこと擦り合わせて公判が始まったように見える。 

結果、一審判決は「無期懲役」。宗教二世の不遇な人生が全く考慮されなかった点を見ると、被告人と同じ「宗教二世」は裁判員から排除されたのだろう(自民党支持者は排除されていないと思うが…)。 ムショの中では「裁判ありきの茶番」という見方が大多数。 
もっとも、この国の刑事裁判はこんなものだ。公判など、想定した判決内容を証明する手段でしかない。
ムショの中には知的障害を疑われる人も少なくないし(職員含めて)、スーパーで万引きした累犯者が懲役2年、というのもポツポツいる。 


2月8日の衆院選挙で自民党が歴史的大勝をし、その党首である高市首相が高々と安倍政権の踏襲(※とうしゅう)を掲げ、旧統一教会や裏金の問題などは忘却の彼方へと葬られようとしている。 
その高市首相の出身地盤と、安倍襲撃事件はともに奈良県だ。職業裁判官たちが、そのことを全く意識しなかったといえばウソだろう。 
ついでに「潰瘍性大腸炎」を理由に、「モリ・カケ・サクラ問題」を逃げるように辞任した安倍元首相だが、第3回公判で解剖にあたった法医学者が「肉眼的・病理的に見て初見はなかった」と証言している。 
この事実を記事にしたのは機関誌「救援」新聞(浅野健一記者)くらいで、主要な新聞やテレビニュースでは全く見なかった。
学歴詐称問題で伊東市・田久保市長をメディアがフルボッコした一方で、権力者の「詐病」はスルー。 


A325的には国政のトップの詐病の方が、国民を欺き、実際に難病で苦しむ人たちを騙した事実の方がはるかに重いと考える。
高市首相が総務相時代に「電波を止める」と恫喝した問題(これも犯罪だろう)があったが、権力による言論統制ではないかと思ってしまう。 
断っておくがA325はこの事件の被告人を擁護する気はない。彼の不遇な人生には深く同情するが、たとえどんな理由があるにしても、他人の生命を奪う事件を肯定する気はない。 同時に、国家の都合で戦争や死刑を命じることも反対の立場だ。 

それでも、この事件がなかったら、旧統一教会や宗教二世の問題は表面化しなかったのも事実だ。
宗教二世へのインタビューで、「自分も同じことをしていたかもしれない」と答えた人はけっして少なくはなかった。 
刑事事件の被害に遭われた遺族が、裁判への進行に対し不満を持つ人は今も多い。
事件の背景を掘り下げず、都合の良いところだけを切り繋いで「判決」を立証するのが現在の実情だ。
当然のように冤罪は生じる。一番悪いのは、司法関係者が本気でそれを改めようと思っていない点だ。
先日、法制審が掟出した再審請求の要綱など、笊どころか底が付いていないバケツだ。 


最後になるが、複数のメディアが、被告人である山上徹也氏の法廷の様子を「達観しているようだ」と伝え、自身の裁判を少しばかり重ねながら観ていた。
A325の裁判も無期懲役を予想していて、先のことを考えると、摘み取られた草花のように獄中でただ朽ち果てるだけの人生しか見えてこなかった。 
だからこそ自身が受ける裁判の中で、自分の犯した事件に対して責務を果たしたいと思いながら臨んだ。
たとえ重犯罪の被告であっても、第三者が勝手に心情を模索すべきではないかもしれないが、自分の犯した罪、そして責任を感じているからこそ、発する言葉を選び、その言葉に重みがあったからこそ「達観した」と見られたのではないかと思う。 
A325的には控訴審で有期刑に減刑されることを願っている。 無期判決で終われば、この事件は一気に風化していく。
政治と宗教団体の癒着・宗教二世や三世の問題はいずれまた起こると思う。 
罪を償うためにも、傍聴席の最前列で祈り続けた妹さんのためにも、いつかこの事件について自ら語るべきだとA325は思う。
このような不幸な事件が二度とこの国で起こらないように…。 

それでは今回はこのへんで。次回もよろしくお願いします。

※天誅(てんちゅう)とは、神や天などの人間を超越した存在が、悪行をおこなった者に対して下す罰(天罰)、あるいは「天に代わって自分が悪人を処罰・殺害すること」を意味する言葉です。 
「踏襲(とうしゅう)」とは、先人や前任者が確立した方針、やり方、考え方などをそのまま受け継ぎ、同じように実行することを意味します。

2026.3.2

 

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