オレたち今日も塀の中Vol.9/オレにとっての手紙
「手紙~拝啓、塀の中の君へ」
拝啓~この手紙~、読んで~いるあなたは~、どこの~刑務所に~、居るのだろう~・・・」
先日、友人から届いた手紙の書き出しです。(笑)なんでアンジェラ・アキが舞い降りたん?こいつ・・・、大丈夫か?
ま、このふざけた手紙のおかげで笑顔になり、彼のユーモアのおかげで元気も出ました。
塀の中の我々は、娑婆の人とは思うようには手紙ができなくて、類により手紙・面会の回数も違い、懲罰中は一切禁止。
刑務所で、何が嬉しいかって、手紙ですよ。何よりの支えであり、たのしみ!
でも、皆、大体がとても複雑な過去や事情を抱えていて、手紙を送る相手がいない、手紙くれる人もいない、家族には度重なる服役で、縁を切られてる・・・などで、手紙が届かない、送れない人がたくさん居ます。
だから、似た者同士が寄り合い、「出所したら一緒にシノギやろう!」となり、先に出所する方に「手紙くれよ!」というのが、アルのですが、遠目に見てたら皆、それぞれの心の中に寂しさの穴があって、どうにか何かで、誰かでその穴を埋めようと必至だなァ・・・と。
社会でも、手紙は貰うと嬉しいもので、自分の為に一文字ずつ時間をかけて書いてくれたものは、時に言葉よりも伝わるものがあったり、もう、その人の心の一部ですよね。
私は人に恵まれたおかげで重罪の長期刑でも、手紙をくれる方が居り、本当に感謝の心で一杯です。
手紙が届くと、私はまず、私の為にと人生の貴重な時間を使い手紙くれて、本当にありがとう!と、心一杯感謝して、便せんを広げて、3度読み返して、内容や、細かな自分の心の動き・感情・思いを整理してから、封筒に入れて、翌日に再読してみたり、日によって変わる自分の心と向き合い、何度も読み返す事で最初は気付かなかったことに気付いたり、自分の心の変化もよく分かります。
ずっと文通していると、字が上達してくこと、感情そのままの文字、たった一通の手紙でもたくさんのことがわかります。
机に向かい、返事を書くときには、まず感謝して、「手紙を書きたい」と思わせてくれたこと、不器用だけど、下手くそな字だけど、時間を忘れて一所懸命に手紙を書かせてくれて、本当にありがとう、と。書き上げた手紙。
何度も、何度も読み返して、きれいに折りたたみ、封筒に、時間を大切にかけて宛名・住所を書いて、切手を貼って、発信日に「おねがいします!!」と担当に提出して、「次はいつ返事届くかなー。」と、出したその日からもう、たのしい!たった1通の手紙でも、こんなにたくさんの嬉しさがある!高くて、長い壁。塀の内外。会えないけど、同じ空の下、心の糸を紡ぎ合う事ができる。
刑務所に居る時間、歳月。人生の中でも本当に特別な時間で、そんな状況の中での手紙のやりとりが、どれだけ大切なことか。
裸の心で、どれだけうれしこと、笑ったこと、支えられたこと、元気を貰ったこと、泣いたこと、怒ったこと、哀しんだこと、寂しかったこと、辛かったこと、迷ったこと・・・、でも、すべてが最後には嬉しい。
手紙は何年か経って読み返しても、その時の思い出とか、“今”の自分の成長が分かったり。
刑務所で読む手紙。やばい。本当に・・・、自分にとって大切な人だけが残るし、それがよく分かる。
ある意味、娑婆じゃ絶対に気付かんことだけど・・・。で
きれば刑務所には来ない方がいいんだけど、塀の中でしか経験できない「特別」もある。
最後に・・・、めっちゃ個人的な事書いていいすか?(笑)おい!諒!!
ずっと返事待ってんぞ!!どうしても塞がらない位の痛みを抱えて。
もう一度、夢でもいいからお前に会いたいよ。
面会室でさ、「兄弟、頼むからはよ出てきや!ずっと支えるからな!!」って言ったのにさ。
すげー嘘つくじゃん。お前、どこ居んの?空の上か?「また手紙するわ!」って、こねーよ。
諒のクセ字強い手紙、バカな内容・・・。今もずっと大切に持ってるぞ。
寂しい時、RYOtheSkywalker「EverGrean」唄ってるわ。
俺らの唄。命日、お前に手紙書いてるぞ。もう、8通。
早いなー。泣いちゃう!敬具!
2024/3/7
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「手紙~拝啓、塀の中の君へ」拝啓~この手紙~、読んで~いるあなたは~、どこの~刑務所に~、居るのだろう~・・・」先日、友人から届いた手紙の書き出しです。(笑)なんでアンジェラ・アキが舞い降りたん?こい・・