某東北の刑務所の話を続けて読んでいただいている方、ありがとうございます。
今回が初めてという方は東北の某刑務所の話… Vol.1から読んでいただけますと幸いです。

今回の某東北の刑務所の話は前回に続き、食について書きたいと思います。
カレンダーの赤い日、国民の休日には、祝祭日菜としてお菓子が出ます。特に多いのがチョコレート系でほぼ８割、９割でしょうか。
受刑者は甘い食べ物を欲しがっている人が多いので、良いのですが、最近はミニとかプチが多いです。

チョコレート系だと、ノアールミニ、ポリッピィー、チョコあーんぱん、チョコモナカ、BIGチョコ、プチチョコチップクッキー、などなどが出まして、ルマンド、バームロール、コアラのマーチ、などが出たら当りでしょうか。
その他のお菓子だと、チップスター、キャラメルコーン、鈴カステラ、とんがりコーン、かっぱえびせん、ハッピーターン、などなどです。
毎回、毎回、変りばえが無いですが、罪を犯して刑務所に来てお菓子が食べられるだけ幸せな事なのかも知れません。

東北の某刑務所の話… Vol.3/懲罰とは❓に少し書きましたが、刑務所には類というのがあり、類が上がりますと、５００円以内の職員が選んだ決められたお菓子を食べる事が出来ます。
勿論、￥５００の支払いは私達自身の支払いでして作業報奨金から支払われます。
３類が月１回、２類が月２回、集会があり、１類というのは本当にすごく特別でして、月４回あります。
集会のお菓子は菓子類３品とジュースは３本の中から１本を選べます。出されるお菓子は選ぶ職員のセンスが問われます。

だいたいが甘い系２品、しょっぱい系１品で、甘い系だと、コアラのマーチ、カントリーマアム（ミニ）、ビスコ、ノアール（ミニ）、プッカ、アルフォート、ルマンド、バームロール、パウンドケーキ系、カステラ系、などでして、しょっぱい系は、エアリアル、チップスター、厚切ポテト、ハッピーターン、かっぱえびせん、などでした。ジュースは、コーヒー系、炭酸系、紅茶系、などの飲み物です。
しかし最近、色々と刑務所で革命が起きてまして、２０２４年８月から集会購入代金が、￥５００以内から￥７００以内と値段が上がりました。
これも、社会での物価高の影響が刑務所の中でも大きく影響しているのでしょう。
昔はソフトボール大会、綱引き大会などの行事の後、行事菜として、２０㎝位のヤマザキパンのロールケーキが１人ずつ丸々１本、年、５、６回出ていました。丸々１本物だったロールケーキは、３cm位のが、３切れ位入っている物にサイズが小さくなり、ロールケーキは年１、２回になり、その他、クッキーなどが年２、３回出るようになり、年々、段々と悪くなってきてます。そのうち、何も出なくなる日が来るのではないでしょうか。

受刑者達にとって楽しみな一大行事が正月の祝祭日菜とおせち、３１日大晦日の年越しそばです。
まず、おせち、これはやはり年々悪くなっていってます。昔は各部屋にある食器口という（１５cm×２５cm位）入り口から、おせちが入らず職員に扉を開けて入れていたのが、年々、内容も悪くなり、サイズも小さくなり今では食器口から楽に入ります。
今年のおせちは、紅白かまぼこ１切れずつ、伊達巻１切れ、黒豆（少々）きんぴらごぼう（少々）煮しめ（椎茸、ふき、にんじん、山芋）メインがエビ天（小１本）イカ天（小１本）もう１品か２品、何かしら天ぷらがついていたような気がします。

昨年度の正月休みの祝祭日菜（お菓子）は、１２月３１日、ハッピーターン（小）、ラングリーバニラの計２品。
１月１日、板チョコ（ガーナ）、プチチョコチップクッキー、サッポロポテトBBQ、Mr.イトーバタークッキー（小）、計４品。
１月３日、どらやき、かっぱえびせん、の計２品。昨年度の正月休みの祝祭日菜は全部で８品でした。

今年度は昨年よりも正月休みが長かったので、１０品位は出るんじゃないのと皆、期待をしていました。
１２月２９日、さやえんどう（小）、プチイチゴミルクの２品。１２月３１日、サラダせんべい、ポリッピーの２品。
１月１日、プチおこげせん、クランキーチョコの２品。１月３日、チョコチップクッキー、スティックポテトの２品。
昨年より長い正月休みでしたが、只、分散されただけでした(笑)。

２０２２年には正月休みに１０品出ていた祝祭日菜は今では８品、来年は６品になっているかも知れません。
１２月３１日、大晦日には刑務所でも夕方、年越しそばが出ます。
私が入所した当時は、コンビニで売っているような冷たい「ざるそば」でそれはそれは不評でした。
何年かしてやっと温かいカップそばの年越しそばとなり、皆、喜んでおりました。
刑務所で年越しそばが食べられる事に感謝しかありませんでしたが、さすがに極寒の中で（部屋）食べる冷たいそばは最悪でした。
そして、正月にかかせないのがお餅ですが、年々、受刑者の平均年齢が上がっていて、ノドに詰まらせる受刑者が必ずあらわれるという事で今では一切出なくなりました。
一時、餅蒲なる物が出ていたのですが、魚腐くて不評で、出なくなりました。
今、出るのは、正月明けのパンの日のお汁粉の時、すごく小さい白玉が一人５ケでます。刑務所で餅が出なくなったのは全国的なのか気になる所です。
あと、刑務所で食事のイベントと言えば、クリスマスと夏のアイスでしょうか。
クリスマスは、どの刑務所でもクリスマスケーキが出ると思いますが、ケーキも年々小さくなっていって、一昨年と昨年は、すごく小さい６Pチーズのサイズ位のアイスチーズケーキでした。
おかずはチキン系統のグリルチキンか、レトルトのチキン、それかハンバーグです。
後は、コーンスープ、ホワイトスープなどが出て、なんとなくのクリスマスディナーという感じです。
それで夏の暑い時に大事なアイスですが、昨年は昔ながらのイチゴ、あずきのかき氷、昔からある、プラスチックのメロンの形の器のメロンアイスと、チューペットアイスが確か６回でした。
昔はクーリッシュ、スーパーカップ、モウ、とか出てたのに全ての食がどんどん悪くなっています。
物価高の影響だから仕方がなく、刑務所なのに食べられるという考えで我慢をしなければいけません。
ここまで長々と東北の某刑務所の話… Vol.5/皆の楽しみお菓子におせちを読んでいただきまして、ありがとうございました。
次はどんな事を書こうかと考え中でして、もし、こんな事が知りたいという御希望がありましたら、書ける範囲で書きますので御一報いただければ幸いです。それでは、コロナ、ノロ、インフルに気を付け御自愛下さいませ。