不思議な占い師のお話

 

 それは私が18歳の時の出来事です。その日は有楽町の映画館でオールナイトの映画を見た後ですから、深夜の2時くらいでしょうか。 

 当時の西銀座デパートの前を通った時に30歳~40歳くらいの男性の占い師に声をかけられました。
「通常2000円のところ、500円で良いから」と云うので座りました。 

後から考えると、こんな時間に占い師が居るのは、銀座では考えられません。
1時を過ぎたら、電車に乗り遅れた酔っ払いくらいしか人はいません。
名前と生年月日を聞かれ、たぶん四柱推命でしょうか。
その占い師は、まず私の手相を見てから、「あなたは呼吸器が悪いでしょう」と言いました。
その頃の私は喘息に悩まされていました。
そして、生年月日で占うと、4個の神みたいなのが出るそうなんだけど、すごく運が良い神が4つあるそうなんだけど、その中の3つが出ているとの事で、本当に稀に見る幸運の持ち主だと云うことでした。 

 
 当時占いでは「天中殺」と云うのが流行していて、「俺の天中殺はいつ?」と聞くと、「そんなの関係ないほど運が強い」と言われました。
そして、「一生家族には恵まれない」とも。
お金に困っても何故か、なんとかなってしまう。
周りの人が助けてくれたり、宝くじが当たったり。そして「20歳の半ばで孤独運、30歳過ぎに財運、52歳に人生が終わるようなことがある」と言われました。 

 
 実際、20代半ばで、妻、子供と別れ刑務所に。
そして刑務所の中の32歳くらいの時に養父の遺産が入りました。
そして52歳で事件を起こしました。 

 
 そして、その占い師が一番強く言った事は、「女難の相がある」
「何しろ女にもてるので、気を付けるように。あなたは、女性次第で人生が良くも悪くもなるから、女性には気を付けるように」と、くどく注意されました。
当時、私は女性にもてるような男ではないので、「あてにならない占い師だ」と思っていました。 

 
 ですが、この占い師の事はずっと覚えていて、何を言われたかもずっと覚えています。
思うに、この占い師は、私の御先祖か未来の人かは分かりませんが、私に忠告する事だったと、今は思っています。
実際、ほとんどの事が当たってますしね。その事に早く気付いて、女性にはもっと慎重になるべきでした。 


 私は本当に女性にはだらしなくて、二股は何度かあり、その時に「この女性の方が人間的に良くて、自分は幸せになれる」と分かっているのに選ぶのは悪女の方になってしまうのです。
何度もそんなことがありました。なのでやっぱり「女難の相」なのでした。 

 

A187さんの投稿

 

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