祖母の死/所内のコロナ事情・1

祖母の死 

梅雨入り間近の5月、 

祖母の死を報されたのは、亡くなって2週間以上経ってからの事で、既に身内だけで葬儀など済ませたとの事でした。98歳目前での逝去でした。 

刑務所側もそこから動き出したみたいで、二親等の親族が亡くなった場合、3日間、作業を休んで、喪に服せる制度、「服喪」を行うか、辞退するのか、という事でした。 

3日間、喪に服せますが、今生活している部屋から、別の部屋に移らなければならない上、TVすらも無い為、辞退する旨伝え願箋(注)を提出しました。 

連行時の待合室で待たされていた時、気が付くと泣いていました。 

私は出来の悪い孫だったみたいで、親族らに一方的に迷惑を掛け続けてました。 

19年前に、私が事件を起こし、収監中に祖父が亡くなりました。 

事件のせいで、おおっぴらに葬儀を行う事すら出来ず、身内だけでの葬儀の中、親族から完全に縁が切られました。 

私は無期囚として服役しているので、仮釈放がいつの間にかに30年になってしまった際、覚悟はしてましたが、とても残念です。 

正直、仮釈放なんて想像も出来ないですが、祖父母のお墓参りだけでも叶えたいです。 

 

注:「願箋」刑事施設の被収容者が、面会・物品の購入・医療受診など各種の願い出をするに、その内容を書いて提出する書面。(デジタル大辞泉「コトバンク」より) 

 


所内のコロナ事情 

所内でコロナウイルスの感染者が出た場合、感染者が出た舎房丸ごとを出業停止とし、その他の所は通常通り作業を行う流れになっています。 

休業する場合は、9時から1時間KYTシート(注)や安全教育VTRなどでプリントを1枚記入・作成の時間が設けられます。 

それ以外の時間は、「自主学習」扱いとなり、TVもラジオも視聴出来ません。 

運動は房内で30分間行われます。洗濯工場が出業していれば、洗濯もあり、入浴日であれば、入浴も行われます。 

「自主学習」という名の実質教育日で、一日中ずっと座りっぱなしで、横になれるのは、一日が終わり、仮就寝の号札が掛けられてからとなります。 

なので、今年に入ってから休業が続いた為、身体のあちこちに不具合が生じています。左脚が特に心配です。 

一番の問題は、施設側から殆ど説明が無い事です。 

発生の規模や人数、停止予定の日数、再開予定日など一切、ありません。 

いつも通り朝食を食べ、出房したと思ったら、すぐ還房となり、そのまま休業となった事もありますし、当然何の説明もありませんでした。 

コロナウイルスは今の所、落ち着いて来ています。 

明日から作業の日曜日の夕方を過ごしていると、不意にラジオから当刑務所の受刑者一名が感染したと流れました。混乱したまま就寝を迎え、この件についても何の説明もないまま、出房準備まで行っての休業となりました。 

せめて、何かしらの説明を行って欲しいと切に願う所です。 

次の日の朝も、直前まで準備して、休業でした。本当、ストレスです。 

注:「KYTシート」危険予知トレーニングシート 

 

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