一つ屋根の下で

 

強盗致傷、強盗未遂、窃盗、詐欺、住居侵入、強盗。 

令和4年11月7日 

判決 懲役11年 未決算入600日 

求刑14年 

正直、思っていたより重かった。 

が、思っていたより、精神面では何も感じなかった。弁護人に言われるがまま、 

即日控訴したが、先のことはあまり何も考えていなかった。 


帰りの車(護送車)が、高速の渋滞を予想してか…10回以上通っていた裁判所で、 

初めて下道(一般道)で帰ることになった。 

何年ぶりだろうか…肉眼で、人が生活する街並みを長いこと見たのは。 

学校帰りに雑談しながら楽しそうに歩く子どもたち。私にもあんな時期があった。 

カップルが手をつなぎ幸せそうに歩いていた。私にも同じ時期があった。 

たくさんのマンションに、灯りがともっていた。あの家には、今どんな家庭があるのか。

子供が生まれたばかりか?新婚の夫婦が手料理を食べている姿か? 


私は、自分が犯してしまった罪の重さを知らない。私の被害者の家庭を知らない。 

もしかしたら、私はこういう「人が日々の積み重ねで紡いできた幸せ」を 

ブチ壊してしまったのかもしれない。 

あの〝灯り〟を消してしまったのかもしれない。 

そう思うと、東京拘置所に帰るまで、 

少しでも多くの〝灯り〟を目に焼きつけようと意識しました。 

忘れない為にです。 

 

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